開催日:2021年5月15日~16日
参加人数:エントリー656名 当日参加者400名+2名ゲストウォーカー うち完歩者264名(完歩率65.7%)
第10回ぐんま100㎞ウォークはコロナに翻弄された大会だった。10年連続で行う予定だった2020年。東京はじめ各地で緊急事態宣言が発令された。やると決めたからには何が何でも決行する、という強い覚悟をもって臨んだ。しかし、2020年3月某有名コメディアンの逝去から世間の風向きが変わり始めた。開催の可否についての問い合わせも多くなった3月末日、緊急会議を開催。翌4月1日、エイプリルフールにも関わらず、1年の延期を告知した。苦渋の選択であった。開催についての問い合わせには、決行すると返答していたので、お叱りは覚悟していた。ところが、批判や叱咤はなく、延期でよかったという声が多数寄せられ、ほっとしたのを覚えている。
開催の可否は、2021年4月4日の時点で群馬県の警戒度が3以下なら決行、という判断基準を設けた。そして当日の警戒度2をもって、大会の開催を告知した。しかしながら、その後じわりじわりと感染者数が増しコロナ第4波到来により、大会2日目の5月16日から群馬県はまん延防止等重点措置が発令されるという事態に陥った。飲食店は20時閉店。そんな状況下の中でも、400名の挑戦者が全国各地から集った。今回は、前橋市のご厚意で市役所北側駐車場を会場として使用させてもらうことができた。コロナ対策のため、受付前に検温とアルコール消毒を実施。開会式は取りやめ、ウェーブスタートを採用した。9時台雫組、10時台炎組、11時台颯組と振り分けた。一斉スタートではなく、各自がスタートとゴール時刻を記入する自己申告制を採用した。エイド、チェックポイントは簡略化し、飲食提供も控えた。声出しの応援を止め、実行委員の想いを、我武者羅應援團からのビデオメッセージという形に託した。スタート、伊勢崎市役所、太田市役所、桐生市役所、セブンイレブン二之宮店、そしてゴールと計6ヶ所で、応援メッセージを流してもらった。何度もヒヤリングを行い、作り上げてもらったビデメッセージは挑戦者の心に響くものであったと思う。リタイヤバスは、大型53人乗りを3台準備し、密を避け1シートに1名乗車とした。乗車の際には検温とアルコール消毒を徹底。全国に先駆けて、コロナ禍で行った最初の100㎞ウォークがぐんまだった。感染症対策を十分に行えばこのようなイベント開催が可能であることを全国に発信できたように思う。
第10回の記念に色とりどりのTシャツを揃えた。ブラック、レッド、オレンジ、コバルトブルー、ターコイズブルー、トロピカルピンク、バイオレットパープルの7色。参加者が好みのカラーを選択できるようにした。一番人気はブラック(39.3%)一方トロピカルピンクは4.9%で32枚だけというレア度だった。
また、今回の記念品はオリジナルシェラカップにした。底にロゴマークとゼッケンナンバーを刻印。毎年たくさんのごみが出ており、第10回大会は環境にやさしい大会を目指した経緯がある。これはコロナ禍で、日の目を見なかったが、少しでも紙コップ、ペットボトルのゴミを排出しないよう考えた結果の記念品であった。
今回は1/3が辞退で、当日参加は400名であったが、参加するも正解、辞退するも正解。各々がコロナ禍で悩みぬいて下した判断に間違いはない。
第10回をもってファイナルと決断したのは、いい意味で、ぐんま100㎞ウォークがひとり歩きし始めてきたからである。有志が主催の歩行練習会があったり、またゴミを拾いながらの感謝のごみ拾いウォークがあったりする。ぐんま100㎞ウォークは、ニューイヤー駅伝のコースに準ずるコースであり、どこからスタートしても誰でもいつでも100㎞歩けるコースである。コロナ禍での密を避け、少人数で挑戦することも可能なコースだ。このことは、コロナ禍で延期となった一年間で気づいたことである。
最後に、参加者はじめ運営スタッフ、協賛企業、関係自治体、地元群馬県民と沿道地域の方々、この大会に携わってくださったすべての皆さまに、ご支援、ご協力いただいたことを心から感謝申し上げ、第10回大会の総括としたい。
第10回ぐんま100㎞ウォーク実行委員長 宮本成人